冬 日本海に北西の季節風が吹き出すと、町は蟹漁で活気づく。世に轟く「越前蟹」ですね。
皆様をこの田舎町に引き寄せて止まない「美味しさ」はまさに味覚の王様。
浜街道沿いに並ぶ魚屋さんの店頭で、その蟹を茹でる特製釜から視界をさえぎる白煙と独特のそそる香りが、
あちこちに立ちのぼる。
ある旅人曰く。「この風情をみると、越前に来た」という思いになるそうで、
「ほっとする」とまで、言います・・・。
気性の激しい越前漁師たちでも、引いてしまう「日本海の大時化」。その合間を縫っての出漁。
まさに、嵐の中の木の葉船の態。命掛けの男の仕事だ!
出漁を堤防から、鉛色の空に向かい手を合わせ祈る、紅椿。
越前蟹が高価なのは、こんな隠れソースも掛かっていることを、知って頂きたい。
越前の蟹漁をする船は、小型の部類に属するものが大半で、漁場に何日も停泊し漁をする事が出来ず、
「日帰り往復」するかたちで、これが反って鮮度のいい越前蟹を、水揚げされることになり、「あの味覚」をもたらすのです。
越前の地名まで付いたブランド蟹と言われる由縁です。
ちなみに、「京都・たいざ蟹」は日本一とおっしゃってまして、
理由はといえば、全く越前の蟹漁とおなじ事情にて、日本一とおっしゃっておりますね。
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